目的地に辿り付くと、確かに夏梨の言った通り人気はなく、広さも問題はない。上空から一瞬で全体を見渡してから、日番谷はグラウンドの中央に降り立った。
大差なく乱菊たち三人が追いついてくる。
背後からは虚の大群が押し寄せて来ていた。中には大虚も数体いる。
――なぜ、夏梨が執拗に狙われるのか。
その理由は未だ知れない。だが今は考えている時間などなかった。
虚たちを一瞥し、抱えたままの夏梨を見る。
夏梨は日番谷の肩越しに虚たちを睨んでいた。少し息が上がっているのは、負っている傷の痛みからだろう。恐らく骨まで損傷しているだろう左腕、そこかしこを打ち付けて腫れ上がったままの両足には細かい傷がいくつもある。額からは切り傷から流れた血が半分乾きかけている。ざっと見ただけでも、普通の子供ならば悲鳴をあげてもいいほどの怪我をしているのはわかっていた。
それでも、夏梨は泣く素振りなど一つも見せない。
――なあ、その格好、あんた死神だろ! あたしの兄貴がどこにいるか知らないか!?
少し前、日番谷が死神だとわかったときに夏梨はそう必死に日番谷に問うた。それに否と答えれば、心配でたまらないような、酷く悲しげな顔をして泣きそうになったのを、日番谷は覚えている。
(自分より他の奴を優先するのは、兄妹して同じか)
黒崎一護が朽木ルキアを救出するために尸魂界に乗り込んできたことは、まだ記憶に新しい。
こぼれそうになったため息を飲み込んで、日番谷は夏梨を降ろした。夏梨は多少顔をしかめてふらついたが、それだけでしっかりと地面に立って見せた。
「十秒だ」
「え?」
「十秒で、あそこまで走れるか」
日番谷が示したのは、グラウンドの端にあるエンドラインだった。今夏梨が立っている場所からは五十メートルほどある。
「俺たちは一度完全にお前から離れて、放っとくと多少厄介なメノスを先に片付ける。それまでお前は逃げて、他の虚を集中させつつ間合いを保て。十秒であそこまで走れれば、可能だ」
後方で乱菊が驚いたように息を詰めるのがわかった。意見しようとするのを手振りで阻む。怪我を負った夏梨に取って酷なことだとは、日番谷もわかっている。だが、撤回するつもりはなかった。
その言葉を聞いた夏梨は一度瞬いて、不敵に笑う。
「――当たり前だろ。あたしの五十メートル走のタイム、七秒台だぞ」
ざり、と地面を踏みしめて夏梨は危なげなくエンドラインの方向へ転換する。一瞬目を瞠って左腕を見たが、すぐに気にしないことに決めたように視線を定めた。
背後からはどんどんと虚たちが距離を詰めてきている。日番谷はそちらへ向き直ると、背中合わせのままで言った。
「三つ数える。行くぞ。――三」
日番谷の声に、全員が構えの姿勢に入る。土を踏む乾いた音が耳についた。
「二」
大虚としては最低ランクのギリアンとは言え、メノスの虚閃は厄介だ。だが隊長格がこれだけかかれば、難しくはない。雑魚の虚たちも動きはそう早くないから、十秒と言うのは妥当な数字だろう。
「一」
五人が一斉に動き出す。
だが案の定、虚たちは大群の中央を突破する日番谷たちには目もくれず、夏梨に殺到しようとしている。
各々が斬魄刀を抜き放った。
「一撃で決めるぞ」
日番谷の声に三人が一様に返答を返す。その余韻が消えないうちに、四者の技が炸裂した。
技の反動で土煙がもうもうと立ち上る。だがそれが晴れるのを待って撃破を確認している暇はない。
空中で固めた霊子を足場に、日番谷は身を翻す。――この時点で、既に八秒。
視線を走らせれば、夏梨が走っているのが見えた。五十メートル走が七秒台だと言っていたが、あくまでそれは全快時のときの話だ。やはりあの怪我では苦しかったのだろう。だが、あと数歩でエンドラインだ。
(行ける)
九秒。
夏梨がエンドラインを踏み越える。背後の虚との間合いは、日番谷たちが滑り込むには充分だ。
風が落ちるように、日番谷たちはその間合いに降り立つ。同時に夏梨がその場にくずおれた。
「上出来だ」
一言を残して、日番谷は構える。乱菊たちも心得た様子で姿勢を整えた。
虚たちは夏梨目がけて愚直なほどまっすぐ、一方方向から追いかけて来ている。つまり、まとめて倒すのにもってこいの状態だ。
「卍解――大紅蓮氷輪丸!」
霊圧が膨れ上がる。現世では力を限定されるとは言え、卍解は強力だ。一撃で半数以上吹き飛ばすことができるだろう。
日番谷が斬魄刀を開放したのを合図にするように、乱菊たちも動き出す。
四人の霊圧が虚たちに向かって放たれる。それは空気を振動させ、轟音と爆風を引き起こした。
それを遮るように夏梨の前に立ちはだかった日番谷は、虚たちの霊圧が消えたことを確認して、刀を納める。
背後の夏梨に声をかけようとして、近づいてくる気配に気づいた。
「日番谷隊長!」
「阿散井? お前今まで何して……」
「話は後じゃ! さっさとしろ!」
現れたのは恋次と、その肩に乗った黒猫、夜一だった。
夜一の一喝に恋次は口をつぐみ、視線を巡らせて夏梨を捉える。
「虚に狙われてた『餌』の一護の妹って、そいつですね」
「ああ、そうだが……」
日番谷が肯定するなり、夜一が夏梨の前に回り込んだ。
「恋次!」
夜一が叫ぶと恋次が何かを放り投げる。夜一がそれに向かって何事かを唱えると、黒い塊だったそれは夏梨の左肩にするすると巻き着いて固定した。
「は!?」
これに声を上げたのは他でもない夏梨だ。何が起こっているかわからないと言った様子で肩と猫を見比べる。
「動くな!」
「動くなって……って、うわあ! ねっ猫が喋った!?」
むしろ逆効果で夏梨は座りこんだまま反射的に身を引こうとした。普通の人間にしてはもっともな反応である。だが夏梨が普通と違ったのは、その後の納得の仕方だ。
「あ……なんだ、たまに浦原商店にいる変な猫か……。普通じゃないと思ってたけど、喋るのか、へえ」
「ほほう、気づいておったのか。おぬし、兄より霊圧察知が上手いな」
「あんたも一兄の知り合いかよ。まったく、ホント何やってんだか……」
ぶつくさ言いながらも、夏梨はそのまま大人しくしていた。順応能力が高いのか、既に変事に慣れてしまっているのか、恐らくは両方だろうと考えつつ、日番谷は夏梨の度胸と冷静さに改めて驚いていた。
その思考の合間に、乱菊が口を挟む。
「でも隊長、成功したから良かったものの、あの子を囮にするなんて危険すぎましたよ!」
「成功の確率が高いと判断したからああしたまでだ。現に成功しただろ」
「囮!? そいつ囮にしたんスか!?」
ぎょっとした様子で声をあげたのは恋次だ。一角と弓親が頷く。
「したぜ。虚はそいつしか狙ってないってことでな」
「その怪我で走らすなんて、無謀だとは思ったけど、隊長の判断だったからね」
驚いたのは夜一も同じくだったらしい。黒毛に映える金の瞳を大きく見開いて、日番谷を見た。
視線を受けた日番谷は黙って首肯する。
「よく走れたもんじゃの。普通なら動けなくとも不思議ではないぞ」
それに当の夏梨はあっさり答えた。
「平気だよ。だって痛くなかったから」
そして、日番谷に視線を投げる。
「何かしたろ、冬獅郎」
「……一時的に痛覚を麻痺させただけだ。薬を使えば難しくない」
「なんでそんな薬持ってんだよ……」
「四番隊から試薬を頼まれてたんだよ。どうやら問題ないらしいな」
「あっ……あんた、あたしを実験台にしたのかよ!」
飄々と言い切った日番谷に夏梨は噛み付かんばかりの勢いで意見したが、途中で息を詰めるように呻いた。日番谷は何でもないように続ける。
「意識が完全覚醒した状態で痛覚のみを切るってのは難しいらしくてな。まだ効能は三分だそうだ」
「……先に、言え!」
一気に痛みが戻ってきたらしい夏梨は一瞬で顔色を失くし、意識を朦朧とさせ始めた。日番谷はふらふらと均衡を崩した体をタイミングよく片腕で受け止める。その体勢のおかげで、意識を飛ばす一瞬前の、掠れた夏梨の言葉を聞き取ることができた。
「……ありがと」
それきり、夏梨は動かなくなる。
安堵とも呆れともつかぬ息をつけば、夜一がくつくつと喉を鳴らした。
「おぬしにしては、珍しいことをしたもんじゃのう」
「うるせえ」
「まあ確かに、こやつはかなり高い資質を持っておる。鍛えれば相応の戦力になるじゃろう」
「これ以上巻き込むつもりはねえよ」
「巻き込んだ張本人が何を言っておる。責任を取ってしばしの面倒を見ろ」
「あ? 何を言って……――おい、待て。それは何だ?」
日番谷はふと眉を寄せて夏梨の左肩を見た。服の上から巻きついた黒い帯状のものは、発光しながらじわりじわりと夏梨の肩に染みこんで行く。
夜一は夏梨の左手に前足を乗せたまま、説明した。
「これは『隠霊封呪』じゃ。付けたものの霊圧を完全に隠すことができる」
「霊圧を隠す? 消す、じゃねえのか」
「そうじゃ。手を出せ」
不意に言われて、日番谷はそう考えずに手を出す。
すかさず、ぽん、とその手のひらに夜一の前足が乗せられた。のけられた後に手のひらを見ると、夜一の足跡形に残った刺青のようなものが、じわじわと形を変えて、五枚の花弁を持つ花になった。
「……おい」
「これは他人の霊圧の裏にその者の霊圧を隠すものでな。拠り代になった者は二人分の霊圧を抱えるわけであるから多少負担はあるが、おぬしなら問題なかろう。ついでに言うと敵が隠された霊圧に気づいても、襲われるのは拠り代のほうじゃ。さらに言うと装備者の霊圧は拠り代にしかわからなくなるから、気をつけてやれよ」
「おい、てめえ何勝手に言ってやがる!」
「何も考えずに素直に手、出しちゃうからですよー、隊長」
「楽しそうに言うんじゃねえ、松本!」
「天才児も大したことはないのう、ちょろいちょろい」
「ちょろい言うな! だいたい、何だってこいつの霊圧を隠さなきゃならねえんだ」
手を引っ込めて夏梨を支え直しながら問えば、これには恋次が答えた。
「浦原さんが言うに、こいつが一時的に『餌』足り得るからだそうです」
「一時的に餌足り得る?」
「はい。気づいてたと思うんスけど、こいつの霊圧の動き、妙じゃありませんでした?」
言いながら、恋次は夏梨を示す。
日番谷は夏梨を一瞥して、頷いた。
「確かに妙だった。上がり下がりが激しいと言うか、安定していない」
「その揺らぎの波長が『餌』なんだそうです。俺はそれを特定するために、そこらじゅう霊子のサンプル採らされて回ってたんスけど」
それで遅かったのか、と一角が納得した様子で呟いた。恋次は浦原商店に居候の身だ。性格的に頼まれれば断れまい。
その後の説明は、再び夜一が買って出た。
「この『隠霊封呪』を付ける目的は二つある。一つは単純に、今のように虚が寄って来るのを阻止し、万一来たとき対応できるようにすること。二つめは安定した霊圧のそばに置いて、不安定な霊圧の安定化を図ることじゃ」
「……それで、どうにかなるのか」
「恐らくな。何、心配するな。永久に付けておれと言うわけではない。ほんの数日のことじゃ」
「……仕方ねえ」
日番谷はあきらめるように息をついた。それと時を同じくして、固定が完了したのだろう、夏梨の肩で発光していた黒い帯状のものが治まった。
できるだけ左腕に負担をかけぬように、その体を持ち上げる。
痛みで意識を失った夏梨は、決して楽そうにはしていない。むしろ額に浮いた油汗は、痛みが意識を失ってなおその身を苛み続けているのがわかった。
どうやら悪化している。それもそうだ。かなり無茶をして走らせたのは日番谷である。
「とりあえず、戻ってこいつを治療してやってくれ」
***
夏梨は半覚醒の意識の中で、ぼんやりと声を聞いた。
――おやまァ、そりゃ、思い切った囮作戦ッスねえ。夏梨サンが失敗したらアウトじゃないですか。
――十秒でメノスのところまで行って倒して戻るってのも大変だったわよ!
――ま、そりゃ皆さんの実力なら問題ないと思いますけど……。もうちょっとリスクの低い作戦もあったんじゃないッスか?
――リスクを落とせば確実性も落ちる。あの状況で悠長に戦う余裕はなかった。それに……。
――それに?
――中途半端な囮にしちゃ、こいつが納得しねえだろ。
どれが誰の声だか、半分程しかわからない。だがだんだんと意識が覚醒していくのは感じる。瞼の向こうに光を感じた。
目が覚める。
「いっ」
最初に感じたのは痛みだった。思わず呻いて、おかげでようやく意識がはっきりする。
「あんまり動かないでくださいね、まだ左腕治りきってないんスよ」
「……う、らはら、さん……?」
「はーい。わかります? 夏梨サン」
ぱたぱたと手を振る浦原に頷いてみせる。少し視線を下げれば、左腕が何やら発光しているように見えた。その光源は、傍らに座して手をかざしているテッサイだ。
何だかよくわからない。だが何となく訊く気は起きなかった。多分訊いてもはぐらかされるのが落ちだろう。
「……ここ、浦原商店?」
「その通り。安心してください、遊子サンも隣の部屋で寝てますよ」
遊子の名前を聞いて、思わず動きそうになる。だがすばやくテッサイが動くなとばかりに視線を寄越して来たから、仕方なくあきらめた。
「無事なら、いい……」
「あ、ちなみにそちら、死神の方々プラス茶渡サンもご健在ッス」
ひょいと閉じた扇子で指された方向を見ると、腕組みをして柱にもたれた日番谷を始めとして、もう着物は着ていないものの、見覚えのある顔ぶれがなぜか揃っていた。見たことのない者もいるが、とにかく結構な迫力がある。
「……集会?」
「ま、似たようなコトしてましたねェ。さて夏梨サン。さっきはどうも災難でした」
災難の一言で済ますには、どうにもだいぶ生命のふちを辿った気がしなくもないが、とりあえず聞く。
「気づいたとは思いますが、どうやら虚は夏梨サンの霊圧に引かれてやって来ていたようでしてね。それを抑えるために、ちょいと道具を付けさせてもらいました」
言いながら浦原は夏梨の左肩に触れる。それに誘われるように肩を見ると、何やら黒い刺青のようなものが肩に巻きつくようになっていた。
そう言えば、意識を失う前に喋る黒猫に何か付けられた気がする。
「お守りみたいなモンですが、効果は保障しますよ」
「……相変わらず胡散臭い店だな」
眉を寄せて呟いて、夏梨は視線を天井に投げた。しばらくの沈黙が落ちる。
「……何も訊かないんスか?」
わずかな沈黙を破った浦原の問いに、夏梨は軽く息をつく。
「訊かない。勝手に考える」
本当は、たくさん訊きたいことがあった。まず、兄の行方。最近の異常。死神について、虚について。
けれどそれらは、訊くべきでないと思う。兄の行方は、恐らく誰も知らないのだろう。その他については、夏梨は踏み入ってはならないような気がした。
――けれど。
「一つだけ、頼みがあるんだ」
「何スか?」
「遊子には、黙っといて。あと一兄にも、襲われたこと言わないで」
その意図は、伝わったのだろう。浦原は扇子を開いて口元に当て、また閉じてから「了解ッス」と請合った。
そこでようやく、左腕の光が止んだ。見ると、テッサイが「もう大丈夫です」と言う。
試しに動かしてみる。確かにわずかにも痛みはなかった。
「すげ……。あの、ありがと」
テッサイに礼を言って、起き上がる。少し頭がふらついたが、すぐに治まった。
「もう大丈夫なの?」
心配そうにかけられた声は、乱菊のものだった。それに夏梨は頷く。
「うん、平気。……乱菊さん、だっけ」
夏梨が呼ぶと、乱菊は機嫌よくにっこり笑った。
「ええ、そうよ。覚えててくれたのね。夏梨ちゃん、でいいのよね」
「うん。遊子を助けてくれたの、乱菊さんなんだよな?」
「そうよ」
夏梨は頭を下げた。
「ありがとう。遊子の分も含めて、お礼言うよ」
「あら、いいのよそんなの! それに、一護の妹助けに行けって言ったの、隊長だし。ね、隊長」
日番谷を顧みた乱菊は、意味ありげに笑う。
夏梨はきょとんとした。
「冬獅郎、遊子のこと知ってたっけ?」
「知らなかった。だから偶然だ」
憮然と返答した日番谷に、夏梨はしばらく考える。そして、理解した。
日番谷の中で一護の妹は夏梨のみだったはずだ。ならば『一護の妹』で指すのは夏梨であったが、あのとき遊子と夏梨は一緒にいた。場所の特定をそのときにしたなら、遊子のいた工場から単身飛び出した夏梨と行き違いになったと言うことである。
「お前、苦労性だなあ。わざわざ副官寄越してくれたんだ」
「余計な詮索をするな」
「お礼言ってんだよ。ありがと」
少し笑って、体のあちこちを確認してから、夏梨は伸びをする。傷だらけだったはずの体は今や見る影もない。つくづく、変てこなことだと思う。
改めて左肩を見ているうちに、日番谷はすぐそこにあった戸を開けて、出て行こうとする。だが、ふとその足が止まった。
「おい」
声に夏梨が日番谷を見ると、出て行こうとして背を向けたままの姿が見える。
「借りは返したぞ」
そして今度こそ、すたすたと出て行ってしまう。
夏梨はその背中をぽかんとして見送った。
「借りって、なに?」
同じくきょとんとしたような表情の乱菊に問われて、夏梨も考え込む。だが視線を何となく泳がせて、すぐに思い当たった。
(そういうことかよ)
思わず苦笑しながら、いつの間にか枕元に置かれたそれに、手を伸ばす。
それはいつか日番谷を看病したときに使った、赤と白のボーダー柄のタオルだった。半ば存在を忘れていたが、そう言えば忘れて帰ったかもしれない。
「お返し余って、こっちは借りができたっての」
ぼそりと呟いて、タオルを片手に立ち上がる。乱菊は未だ不可解そうな顔をしているが、曖昧に笑ってごまかした。
そして、遊子を起こして家に帰るために、隣の部屋の戸を開けた。
「隠霊封呪*いんれいふうじゅ」=オリジナル
[2009.07.23 初出 高宮圭]