「かーくん! あっそぼー!」
良く通る高い声が頭の上から降って来て、夏梨は寝ぼけた頭を一気に覚醒に押し上げた。しかし、さすがにその次の瞬間に飛び込んできたそれをかわすことはできず、かろうじての布団と覚悟だけで受け止める。
「……やちるちゃん、いちいち突っ込んでこなくても、あたし逃げないってば……」
「えー? でも、昨日逃げた!」
「鬼ごっこだったじゃん、昨日は……」
小さくないダメージに静かに耐えつつ、夏梨は布団ごとやちるを引き剥がして、一息つく。横目で窓の外を見て、今日は寝坊していないことを確認した。それから、目の前で布団に丸まってごろごろ遊んでいるやちるに、苦笑まじりで声をかける。
「おはよ、やちるちゃん」
「おはよ! かーくんっ」
『かーくん』というのは、やちるが付けた夏梨のあだ名だ。やちる曰く、荒っぽい戦い方と、やちると会ったときに上に男物の制服を羽織っていたせいで、男だと思われたらしい。今は女だとわかっているが、もう『かーくん』に決定してしまったようだった。
やちるに会ったのはほんの二日前。だが、会ったその日の五限終了後から(教師に無理やり許可を取った上で)日暮れまでしっかりみっちり遊び倒し、その次の日の土曜も朝から晩まで遊び倒していれば、否が応にも新密度は上がるというものだ。おかげで気兼ねなく「やちるちゃん」と呼べる関係になってしまっている。
そして今日の、日曜日。
昨日同様早朝から誘いに来てくれたやちるだったが、夏梨には先約があった。
やちると話しながら着替えつつ、夏梨はそれを説明する。
「ごめんね、今日は前にナツルから空けとけって言われちゃってて」
「えー? そうなんだあ……」
残念そうな声になったやちるに、夏梨は思わずナツルの先約を蹴ってもいいかな、と考えかけたが、一度了承したあげく、結局一昨日は三年の実習に戻れず、昨日はやちると一日一緒で何やら機嫌が斜め向きだったナツルを思い出して、やめた。
(今日まで蹴ったら、明日からめんどくさそう)
その予想は、おそらく外れてはいまい。
「……わかった。でも、また今度遊ぼうね! うっきーが美味しい甘味屋さんができたって言ってたの。一緒に行こう?」
「うん、約束ね」
うっきーって誰だ、と頭の片隅で思いつつ、あえて問わずに夏梨は笑顔で頷いた。指きり、と手を差し出すやちるに応えながら、妹みたいだとこっそり思う。副隊長だというのは知っているし、一緒に遊んでいると言えば周りからぎょっとされるが、夏梨はやちるの無邪気さに少なからず癒されていた。
「チービちゃん」
じゃあ今日は剣ちゃんと行って来る、とぱたぱた手を振って去って行ったやちるを見送って、夏梨は顔を洗って食堂で朝食を済ました。聞き慣れた声が背後からかかったのは、その頃合を見計らったようなタイミングでだった。
振り向くと、私服姿のナツルがいつもの食えない笑みで片手を上げている。
「おはよう。今日の約束覚えてる?」
「おはよ、ナツル。覚えてるよ、今日は空けてる。それで、何なの?」
「とりあえず一緒に来て。来ればわかるよ」
ナツルは夏梨の隣に立ったまま、促すように腕を引いた。やけに機嫌がいいから若干嫌な予感がした夏梨だったが、それは後ほど、半分ほど当たることになる。
だがそれを知る由もない夏梨は、とりあえずナツルに腕を引かれるままに食堂を出て、学院の敷地内からも出た。
「ちょっと、学外に行くならロウ連れて来たいんだけど」
「飼い犬なんだから、呼んだら来ないの?」
「ロウは飼い犬じゃなくて相棒だって言ってるでしょ。……気づいて来るといいんだけど」
果たして山を出てからでんでのんきなあの相棒は、気づくのだろうか。おそらくいつもと同様、夏梨の私室で丸まって寝ているか周辺を勝手に散策しているかのどちらかだ。
しばらく悩んだものの、結局いざとなったらどうにでもなるかと楽天的に考えて、夏梨はナツルに連れられるまま町に出た。
そこには賑わいがあった。人と声と活気のある町並みは、どこか既視感を夏梨に覚えさせる。
「瀞霊廷商店街。……君のことだから、あんまり来ないんじゃない?」
「あんまりって言うか……あたし、霊術院に入ってから敷地内以外なんて、隊舎しか行ったことないよ」
そう言うと、ナツルが若干固まった気がしたが構わず、夏梨は賑わう人波の中に足を踏み入れた。
(どこも、同じなんだ)
服装が違う、店の形状が違う。けれど、町の賑わいは現世のそれと大差なかった。現世にいた頃はそれを鬱陶しく思うこともあったが、今はそれがひどく懐かしい。
「――ナツル!」
夏梨は振り返って、足を止めていたナツルに手を振った。
「どこ行くの? 早く行こう!」
久しぶりに、夏梨ははしゃいでいた。
***
「もういいってば、ナツル……」
「よくないよくない。ホラホラ、次行くよ」
最初は割と店を楽しんでいた夏梨だったが、朝から昼過ぎまでナツルに引っ張り回された今となっては、その元気もなくなりつつあった。
ナツルがここに夏梨を連れてきた目的がわかってからは、特にそれが顕著だったりする。
「ねえ、時計とか本棚とか色々買ってくれるのはありがたいんだけど、ホントにもういいよ、十分だから」
ナツルはどうやら、あまりに物を持たない夏梨に色々と買い与えるためにここに来たようなのだ。以前そういえば部屋の殺風景さにいっそ同情までしていたのは覚えていたが、まさかこんなことになろうとは思ってもみなかった。
「十分じゃないよ。言ったでしょ、これは僕がやりたくてやってるの。十分かどうかを決めるのは君じゃなくて僕。君がここにいるのは僕の楽しみを増やすためであって、恩を売るためじゃない。君はただ僕が生涯初の贈り物をする人物としていてくれればいいんだよ」
やったことのないことをやってみたいだけなんだ。
そう言って子供じみた無邪気な笑みで笑って見せるナツルは、確かにそれが本心に見えた。
ただ単に、自分の興味関心を満たせる材料がそこに揃っているからそれを利用する。そういう冷めた思考を彼が持っていることは、このひと月でわかっていた。
けれど、だからと言って全て受身でいることなど、夏梨の性質上できはしない。
「……借りにしといて」
ナツルの袖を引いて半ば睨むようにそう言うと、ナツルは楽しそうに相好を崩した。
「了解。――君のそういうとこ、本当に面白いよね」
楽しみが一つ増えた、と呟いて、ナツルは袖を引いていた夏梨の手をひょいと捕まえる。
「ついておいで。次が最後で、一番のメインだよ」
その店は、商店街とは少し離れた、人気の少ない住宅地に程近い場所にあった。今まで見てきた店とは桁違いに大きく立派な造りで、門を構えている様はもはや仰々しい。
だが、ぽかんとする夏梨を置いて、ナツルは躊躇うことなくすたすたとその店の中に入って行った。もちろん夏梨の手は離していないから、否応なく夏梨も道連れなのだが。
入ると、小奇麗な出で立ちの店の者らしい男女が数人おり、ナツルを見ると静かに頭を下げた。
「お待ちしておりました、御堂様。奥へどうぞ。――お嬢様がお待ちです」
「うん。でも……行くまでもないと思うんだけどな」
そうナツルが呟くのと、店の奥のやたら大きくて豪華な扉が開くのはほぼ同時だった。そしてそこから、ひとつの人影が現れる。そしてその人影は素早く、しかし足音もなく夏梨の目前に迫った。それが誰か夏梨が認識するかしないかで、その人は夏梨を躊躇いなく抱きしめる。
「よく来たわね、夏梨! 待っていたのよ」
「ま……真夜姉?」
抱きしめられたまま、夏梨はきょとんとした声で彼女を呼んだ。艶やかな黒髪のツインテール。服装こそ私服だが、間違いなく水町真夜その人だった。
「ちょっと真夜、僕がいること忘れないでよ」
ふと後ろに引かれて解放された夏梨は、ナツルが背後から首根っこを引っ張ってくれたからだとわかる。だがそれより、夏梨はナツルがごく自然に真夜の名を呼んだことが意外だった。
「え……ナツル、真夜姉と知り合いなの?」
「うん、まあね」
「あら、言っていなかったの? ナツルはうちのお得意様なのよ。何だかんだで、もう六年の付き合いなの」
真夜は言いながら、すいとナツルの手から夏梨を取り返す。何となくされるがままになっている夏梨は、「お得意様?」とオウム返しに呟いた。
すると真夜は頷いて、ひとつ拍手を打つ。それに応じて、広間にかけてあったカーテンが一挙に開かれた。カーテンの奥からは溢れんばかりの色が――服が、所狭しと並べられて現れる。
それらを背に、真夜は綺麗に笑った。
「ようこそ、呉服屋『錦闇』へ」
水町家というのは、瀞霊廷でも有数の貴族商人の一族らしい。ナツルに説明されながら、夏梨は素晴らしい手際の良さで数ある服の中から服を選び抜き取っていく真夜を眺めていた。
貴族、というのは夏梨にとってはなかなかピンと来ないものだが、知識としては知っている。確か瀞霊廷には四大貴族と呼ばれる四つの大貴族がおり、他にも貴族の家系は多数あるらしい。
「じゃあ……真夜姉は貴族ってこと?」
「まあ、一応分類としてはね。貴族と言っても商人だもの、位は平民に程近いわ。特にうちは元平民だし、貴族にも商売できるって利点があるだけ。……だけって言っても、そのおかげでここまで大きくなれたんだけれどね」
錦闇は呉服屋としては瀞霊廷の中で一番の老舗なの、と次から次へ服を取っ替え引っ替えしながら、真夜は店の略歴を話してくれた。
「最初は小さな呉服屋に過ぎなかったのよ。けれど、数百年前にとある貴族の方が、うちの服を気に入って家臣に引き立ててくださったの。それ以来、貴族商人の位を頂いたその一族に、水町の一族は末代までの忠誠を誓った」
「貴族の位を貰ったから、忠誠を誓ったってこと?」
その問いに、真夜は曇りのない綺麗な笑みを浮かべて見せた。
「いいえ。きっと、位なんてどうでもよかったはずよ。だって位を授けられた初代水町家当主は、こう言い残しているもの。――『我ら、存在の価値を見つけたり』とね」
真夜はどこか誇らしげにそう言った。心から思っているふうの真夜の表情につられて、夏梨も小さく笑う。
「なんか、いいね」
だが、少し尊敬しかけた真夜の背中がくるっと夏梨のほうに向き直ったとき、いとも簡単にその感情は飛んで行った。
何しろ、振り向いた真夜の腕には、これでもかというほどの服が抱えられていたのだ。
まさか、と夏梨が本気で青ざめかけると同時に、真夜はこれ以上ないほど上機嫌な笑顔で宣言した。
「さあ夏梨、楽しい試着を始めましょうか」
「試着って……まさかそれ全部……」
「全部とは言わないけれど、色々合わせてみるわ。大丈夫、私、服のセンスとアレンジには自信があるの。心配しないでお姉さんに任せなさいな」
「あ、待ってよ真夜」
心配しているのはそこじゃない、と夏梨が言う前にフィッティングルームに連れて行こうとしている真夜を止めたのはナツルの声だ。
ナツルは既に夏梨が買い物に疲れつつあるのを知っている。期待を込めて振り向いた夏梨だったが、それは次のナツルの台詞で見事に玉砕した。
「僕が選んだのもちゃんと入れてよね。僕がこの子連れてきてあげたんだから」
「はいはい、わかってるわよ。まあナツルの服の趣味は悪くないから、アレンジ期待してていいわよ」
そうして、シャッとカーテンが閉じられる。
ついに逃げ場所もなくなった夏梨はぎこちない動きで真夜を見上げ、至極楽しそうで嬉しそうな彼女に、嫌な予感を通り越して軽い恐怖をも覚えた。
「あ……あたしやっぱいい!! 私服なくても困らないからっ!!」
全力で主張したが、当然のごとくそれは艶やかな笑顔で跳ね除けられた。
「あきらめなさいな」
***
呉服屋『錦闇』からの帰り道、ひたすら夏梨は疲れていた。
結局あのあと、まるで着せ替え人形さながらにあれやこれやと服を着せられ(途中からもうどれも同じに見えかけた)、約三時間。ほとんど夕食に近い昼食を真夜の家で振舞われて、ようやく解放されたのだ。おかげで今は夕暮れ時である。
「ホント君って、変な子だよね」
「悪かったな、贈り甲斐のない奴で」
しみじみとナツルが言うのにも、覇気のない口調で夏梨は応じる。ちなみに買い物の荷物は誰をどう使ったか知らないが、ナツル曰く「運んで貰った」らしい。不審極まりないが、それに突っ込む気力も薄かった。
「褒めてるんだよ。……チビちゃんには、着飾りたいとか、あれが欲しいこれが欲しいとか、そういう欲求はないの?」
「あるよ」
即答すると、ナツルは意外そうに目を瞬かせて夏梨を見た。横目でそれを見返す視界に、夕暮れの色に染まりかけた空が入る。
「……あるに決まってるでしょ。今だっていつだって、欲しいものばっかりだ」
現世で生きていた頃も、流魂街にいたときも、今も。くだらないものから絶対に手に入らないようなものまで、欲しいものは尽きたことがない。
例えばサッカーボール。例えば食べ物。例えば『力』。例えば――お母さん。
「欲しいものばっかりで、服とかそういうのまで欲しがる余裕がないだけ。……それに今は、どうしてもやりたいことがあるから」
「どうしてもやりたいことって、何?」
その問いに、夏梨は夕暮れの空を睨むかのように見てきっぱりと言った。
「一日も早く、死神になること」
その答えに、ナツルは夕日を背にしているのに、どこか眩しいものから目を逸らすように視線を落とす。同時に幻滅を含んだようなため息もついた。
「……そこは君も、他と同じなんだね」
「あんたは、違うの?」
「死神になるのはいいよ。面白そうだとも思う。戦うのは嫌いじゃないしね。……けど、なってそれから? 命がけで虚を倒して赤の他人を守って、それでどうなるの」
逆光で、ナツルの表情が見えづらい。だが、酷く冷えた表情をしていることはわかった。
「どうにもならないよ。だってそれは、僕じゃなくてもいいじゃない。死神なら他の誰でもできることでしょう。それなら僕がしなくたって、世界は何にも困らない。変わらない」
そしてナツルは、夕日の光で赤く染まった自分の毛先を指で弄びながら、酷薄な笑みで呟いた。
「――世界はいつまでも、つまらないままだ」
淡々と紡がれた言葉のあとに、しばらくの沈黙が落ちた。どちらからともなく進めていた足を止めて、周りの音が遠くなる。
夏梨はただ黙って、夕日に透かされて所々オレンジ色に見えるナツルの髪を見ていた。
そしておもむろに無表情で、口を開く。
「……言ってなかったけど、あたし、来週進級試験受けるんだよね」
「は」
唐突に、けれどあっさりと夏梨が言った言葉に、ナツルが我に返ったように固まった。
「それから約三週間置きくらいで計三回受ける。上手く行けば五月には四年生で六月は五年、七月には六年まで行くつもり」
「つもりって……推薦者が推薦を受けた分だけ余計に進級試験の受験権利持ってるのは知ってるよ。君の場合推薦者が三人で内隊長が一人だから、合計四回受けられるのも知ってるけどね?」
隊長の推薦は二回、それ以外の推薦は一回、自由受験資格を得る。ついでに推薦者は推薦してもらった者に師事してもらえる権利もある。つまり隊舎に入れる特権があるのだ。夏梨はこれを使って、週末や空き時間にはちょくちょく山じいのところに行っていたりする。
よりにもよって総隊長のところに乗り込むなど、とここでもその度胸を賞賛したりする者もいるのだが、本人はあまり気にしていない。第一他に行きたくても未だに慌しさは続いているようで、吉良も檜佐木も入試以来見たことがなかったのだ。
ナツルは自分で言ってから、ふと違和感に気づいたらしい。
確かに夏梨は進級試験を四回受けることができる。だが今が三年生だから、それぞれの試験を一発で合格してしまえば、一回余ることになってしまう。
「まさか君……夏の卒業試験で、卒業する気!?」
霊術院では普通、春に卒業と入学試験がある。だが夏にも卒業試験が行われることがあるのだ。
というのも、推薦者は皆進級試験の受験権利を得るが、夏梨のように複数名から推薦を受けることはごく稀だ。そのため一回しかないその権利を、ほとんどの者が温存して六年まで普通に進級していく。なぜかと言えば、六年でその権利を使えば、卒業試験が二回受けられることになるからだ。そして多くの者が、力試しを兼ねて六年の夏にこぞってその権利を発動させる。卒業試験は規定として四人以上の希望がなければ受けられないのだが、だからこそ示し合わせて使うのだ。
既に恒例で、卒業模擬試験のように扱われることだが、もちろんこれに合格しても卒業できる。前例は少ないものの、これで卒業した実力者たちも確かにいた。その一人に、夏梨はなるつもりなのだ。
「言ったろ。あたしは一日も早く、死神になりたい。最短の道があるならそれを使わない手はないね」
だから、と夏梨は一歩ナツルに近づいた。ナツルの影の中に、夏梨の小さな影が重なる。
「ナツルは見てなよ。将来がホントにつまんないか、誰でも同じかどうか、あたしが死神になったのを見て、もう一回考えな」
そうして、夏梨は言葉を失ったままのナツルに勝気に笑って見せた。
「言っとくけど、あたしはただの死神になる気なんてないよ。――ヒーローみたいな死神になるんだ」
兄のような。あの少年のような。背中を見て、絶対的な安心を味あわせる存在になりたい。大切なものを守れる強さが欲しい。
もう一度、あの人たちに会うために。同じ世界で生きられるように。
「……やっぱり君って、変な子だよねえ」
ため息をついて、ナツルが今度は呆れたような顔で笑った。同じ影の中にいるから、今は表情が見える。どこか情けなくも見える、珍しく頼りない表情だった。
「世界がつまんないなんて言ったら、怒ると思ったのに。……説教どころか、ちょっと面白そうかもとまで思わせてくれちゃうんだから」
そしてナツルは夏梨の頭を子供をあやすように撫でて、今度は楽しそうに笑った。
「にしても、ヒーローね。……君ってやっぱり、子供なんだね」
「な……っ、うっさい! 笑うな!!」
賑やかに歩き出した二人のあとを追うように、夕日はゆっくりと山に沈んでいった。
春の終わり。もうすぐ初夏の、風が吹く。
呉服屋『錦闇』*にしきやみ=オリジナル
[2010.05.19 初出 高宮圭]